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堀川弘通監督が亡くなった(CLACLA日記)

 映画監督の堀川弘通が亡くなった。95歳。
 東京帝大卒業後、東宝に入社し、山本嘉次郎監督の『馬』の助監督となる。
 その後、その際親しくなった黒澤明監督の作品に助監督として参加、一時肺の病気のため現場を離れるも、復帰後、『生きる』や『七人の侍』でも助監督を務めた。
 黒澤明の脚本による『あすなろ物語』(黒澤明自身が監督したくなったという逸話もある)で監督デビューし、以後、近松門左衛門原作による『女殺し油地獄』、小林桂樹が山下清を演じた『裸の大将』、松本清張原作による『黒い画集 あるサラリーマンの証言』、獅子文六原作による『娘と私』、『白と黒』や『悪の紋章』、東京オリンピックの女子バレー監督大松博文にハナ肇がそっくりな『おれについてこい!』、五木寛之原作による『さらばモスクワ愚連隊』、加山雄三主演によるハードボイルドタッチな『狙撃』、『激動の昭和史軍閥』、勝新太郎が坂田三吉を演じた『王将』、青島幸男の苦い政治喜劇『告訴せず』、新田次郎原作による『アラスカ物語』、石田えりが初々しい『翼は心につけて』、太平洋戦争末期の哀しい実話をもとにした『ムッちゃんの詩』、そして同じく太平洋戦争末期の悲劇浮島丸事件を描いた『エイジアンブルー 浮島丸サコン』など、名作佳作意欲作を遺す。
(なお、堀川監督は京都出身だが、京都の団体が『エイジアンブルー 浮島丸サコン』の製作にあたった)
 また、『評伝 黒澤明』でドゥマゴ文学賞を受賞している。
 深く、深く、深く、深く、深く黙祷。

 ちなみに、堀川監督に関してや『評伝 黒澤明』に関しては、ドゥマゴ文学賞の選者を務めた小林信彦の「『評伝 黒澤明』(堀川弘通)が描く人物像」と「堀川弘通をかこむ一夜」(いずれも『映画が目にしみる』<文春文庫>所収)が詳しい。
 ご興味ご関心がおありの方は、ご一読のほど。
(小林さんによると、堀川監督の父親は宮内省関係者だという。なるほど「堀川」って名前は確かに…)

 ここのところ90代の著名な方々が亡くなっているが、堀川監督まで…。


 個人的には、堀川監督の作品では、中学生か高校生の頃に観て心を強く動かされた『翼は心につけて』が印象に残る。
 京都造形芸大の映画学科の学生さんあたり、リメイクしてくれないかなあ。
 秋元さんに頼んで、AKBかNMBのメンバーに出演してもらえたら、けっこう宣伝にもなると思うんだけど。


 晴天。
 いいお天気、いい青空になる。

 気温も上昇し、残暑が厳しい。
 ただし、吹く風は涼しげで秋の訪れを感じたりもする。


 毎週恒例の洗濯をすませる。
 乾きはよさそうだ。


 KBS京都の『妹尾和夫のパラダイスkyoto』を聴く。
 途中ちょっと気になる箇所があったが、まあいいか。


 続けて、NHK・FMの『オペラ・ファンタスティカ』で、バルセロナ・リセウ劇場におけるマルティン・イ・ソレールの歌劇『気のいい気難し屋』公演(ジョルディ・サヴァールの指揮)のライヴ録音を聴く。
 マルティン・イ・ソレールは、モーツァルトと同時代にウィーンで活躍したスペイン出身の作曲家で、モーツァルトは彼の『ウナ・コザ・ララ』の旋律を『ドン・ジョヴァンニ』の終幕の食卓の場面で引用している。
 ヨーロッパにおいてピリオド・スタイルが「当たり前」のものとして扱われていることがよくわかる演奏だ。


 仕事関係の作業を進める。


 今日は、今から京都文化博物館のフィルムシアターまで行って、谷口正晃監督の企画上映に参加する予定だ。
 それじゃあ、行って来ます!
by figarok492na | 2012-09-07 15:13 | CLACLA日記
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