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グレン・グールドが弾いたリヒャルト・シュトラウス

☆リヒャルト・シュトラウス:ピアノ・ソナタ&ピアノのための5つの小品

 独奏:グレン・グールド(ピアノ)
(1982年7月、9月&1979年4月、8月/デジタル・セッション録音)
<SONY/BMG>8697148562


 リヒャルト・シュトラウスが10代後半に作曲したピアノ・ソナタロ短調作品番号5とピアノのための5つの小品作品番号3をグレン・グールドが弾いた珍しいアルバムである。
 そして、ピアノ・ソナタは、グールドの人生最後の録音でもある。

 後年金の匙でも銀の匙でも作曲し分けてみせると豪語したほどの完成度は当然ないものの、ベートーヴェンの運命交響曲を想起させるような連打で始まるピアノ・ソナタの第1楽章を皮切りに、いずれも若き日のリヒャルト・シュトラウスの強い創作意欲が十二分に発揮された作品となっている。
 グールドは、そうした作品の勘所をよくつかまえるとともに、作品の持つロマンティシズムや歌唱性を巧みに描き出すことで、とても聴き応えのあるアルバムを造り出した。

 グールド好きはもちろんのこと、そうでないクラシック音楽好きにも充分お薦めできる一枚である。
by figarok492na | 2014-01-15 22:40 | CDレビュー
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