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アバドとベルリン・フィルのブラームスのセレナード第1番

☆ブラームス:セレナード第1番

 指揮:クラウディオ・アバド
管弦楽:ベルリン・フィル
(1981年5月/デジタル・セッション録音)
<ドイツ・グラモフォン>410 654-2


 先日亡くなったクラウディオ・アバドが指揮したブラームスのセレナード第1番といえば、自らが創立したマーラー・チェンバーオーケストラとのライヴ録音が強く印象に残る。
 ブラームスが若書きした、勇壮で明快、しかしときにメランコリックな音楽を活き活きと再現して、とても聴き心地がよかった。

 で、今回とり上げるのは、同じアバドの指揮でも、1981年に録音されたベルリン・フィルとの一回目の録音である。
 カラヤン治世下のベルリン・フィルということもあってか、非常に安定感の強いアンサンブルで、マーラー・チェンバーオーケストラを性能のよいサイクリング用自転車と評するならば、こちらは明らかに高級乗用車、それも大型の、と評したくなる。
 デジタル初期のドイツ・グラモフォンレーベルの録音に顕著なじがじがもわっとした音質も加わって、どうしても重たさを感じないわけにはいかないが、作品の要所急所をしっかり押さえた演奏に仕上がっていることも事実だろう。
 アバドの音楽解釈の変遷と継続を知る上でも貴重な録音であることは確かだ。

 なお、アバドは同じくベルリン・フィルと1967年に第2番を録音しているが、結局再録音は果たさなかった。
 交響曲ともども、上述したマーラー・チェンバーオーケストラ、もしくはモーツァルト管弦楽団、ルツェルン祝祭管弦楽団などとぜひ再録音して欲しかったと思う。
by figarok492na | 2014-01-31 12:49 | CDレビュー
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