<< 安保法が施行される(CLACL... 午前中、かかりつけの病院へ行っ... >>

ネオ落語・セントラル 第24回

☆ネオ落語・セントラル 第24回

 出演:桂三幸さん、月亭太遊さん、月亭八織さん
 大喜利ゲスト:木曜屋さん、文さん、無農薬亭農薬君ほか多数
(2016年3月28日20時開演/錦湯)


 数回前の感想で、第4期に入ったなどと記したネオ落語・セントラルだが、立ち見のお客さんまで出た錦湯さんの光景を前に、こりゃ第5期、は言い過ぎとしても、第4・5期には移ったかなどと思ってしまった。
 24回目となる昨夜のネオ落語・セントラルは、大喜利愛好家のご新規さん軍団にリピーターさん、そして常連さんとバラエティに富んだお客さんが集まって盛況盛況大盛況だった。

 まずは、三幸さん、太遊さん、八織さんのトークからスタート。
 会場の様子をうかがいつつ、盛り上げた。

 で、太遊さんが短いネタを二つ。
 あの「夢の国」の楽曲を引用して、超ミニマムな貧しい世帯を描いたミュージカル・ネタ(世界と世帯だぜ!ワールドだろう)と、あの「ドナドナ」が激しい変貌を遂げるヘヴィメタ・ネタと二連発でバ、バンと決めた。

 続いて、セントラル2回目となる八織さんが高座に上がる。
 最近話題のあの人のことや、お師匠の八方さんとのこと、太遊さんとのこと(爆弾宣言不発。が、その不発が笑いになっていた)等々、ホラはいいけど嘘は…。
 と、マクラで伏線を張ってから本題の『鉄砲勇助』を演じる。
 あっと言う間もあらばこそ、熊に襲われ。
 とは、おなじみチェーホフは『三人姉妹』のチェブトゥイキンの台詞だけど、そのあっと言う間もあらばこそ流の「たったたたたたたたたたた」の速いテンポのやり取りはそのままに、八織さん独自のアレンジが加えられていたのは、前回登場時(第17回)の『寿限無』と同じ。
 女性落語家が古典を演じることの難しさを踏まえた、だけじゃなくて、自分のチャームポイント、プラスの部分、身の丈を心得た上での改作で、その意味でもとても興味深く、面白かった。
 余談を一つ。
 八織さんって物真似の得意ネタが二つ、三つありそうな気がするんだけど、どうだろう。

 三番目は、三幸さん。
 三幸マクラで軽くいなしてから、本題へ。
 会場の様子を見極めて、昨夜は古典の『十徳』を演じた。
 セントラルでは、太遊さんのさくっと流れるピリオド・スタイルの『十徳』がおなじみだが、三幸さんは速いテンポはとりつつも、やり取り自体はオーソドックスに重ねていく端正な語り口。
 それでいて、ここぞというところでフォルテッシモを強調していくあたり、まるでサイモン・ラトルが指揮したハイドンのシンフォニーのようだ。
(てな具合で、この感想、時々わざとクラシック音楽のことや、演劇のことや、映画のこと、小説のことを混ぜ込んでいきます。落語「だけ」、大喜利「だけ」のファンの方、平にご容赦)
 三幸さん、ネオはめ物だけじゃない。

 トリは、再登場の太遊さん。
 ツイッターではネオ落語『久御山ヘゲモニーランド』のネタおろしが予告されていたが、急遽ガンダムの世界を歌ったネオらぷご(ラップ落語)に転身。
 そして、〆はらぷごの十八番『グローバル・スカタンダード』でかまし終えた。

 最後は、定番の大喜利。
 愛好家の皆さんは手ぐすね引いて待ってましたって感じだろう。
 作家の桜井さん(残念ながら昨夜はお休みなり)考案のお題に、三幸さん、大喜利愛好家の面々が果敢に挑んだ。
 ちなみに昨夜のお題は、野球野球アメリカアメリカと来て、再び野球!
 いつもの如くコンスタントにヒットを飛ばす三幸さんに対して、大喜利軍団は多種多様。
 陰にこもって鐘の音が…、じゃないけど心の内の気泡がぼわっとはじけ出るような木曜屋さん、解答者では唯一の女性で、じわりとくる文(「がっこう」と読む)さん、おなじみ無農薬亭農薬君、さらには大喜利修業で来阪しさらに錦湯さんへとやって来た同郷長崎の青年博士の生い立ち君(解答数多し)、紳士然としつつファニーなひらたいさん(ネクタイでボードのマジックの字を消してたで!)、かるあ君、さらには会場の貯蓄アンドザシティさん、ひつじのあゆみさんが登場し大乱打戦を繰り広げた。
 八織さんはアシストに回って、これはという解答に頭をなでなで。
 的確ななでなでだった。
 で、なんと言ってもこの顔触れを当意即妙捌き切った太遊さんの仕切り!
 彼なくして笑いなしということも痛感した次第。

 と、昨夜も目いっぱいお腹いっぱいのネオ落語・セントラルでした。
 大喜利ファンもそうでない人も、月曜20時は錦湯さんにぜひ。
 ああ、面白かった!

 あのさあ、わたしたちってまだまだ終わっちゃいないんだよ。
 生きて行かなくちゃ。
 自衛隊のブラバンがぷうすかぱあすか愉しそうに鳴ってるけど。
 もちょっとしたら、なんで生きてんのかとか、なんでしんどいのかとか、ぜえんぶわかっちゃうような気がするんだ。
 それがわかっちゃえばさ、それがわかっちゃえば。
(チェーホフの『三人姉妹』からラストのオーリガの台詞より)
[PR]
by figarok492na | 2016-03-29 09:02 | 落語・ネオ落語記録
<< 安保法が施行される(CLACL... 午前中、かかりつけの病院へ行っ... >>