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一日一枚 265:アーノンクールのブラームス−2

 ☆ブラームス:交響曲第2番、悲劇的序曲、大学祝典序曲
  ニコラウス・アーノンクール指揮ベルリン・フィル
  <TELDEC>0630−13136−2から

 前回に続いて、ニコラウス・アーノンクールがベルリン・フィルを指揮したブラームスの交響曲を聴く。
 今回は、第2番がメインのCDで、他に悲劇的序曲と大学祝典序曲が収められている。
 以前記したこともあるように、ブラームスの交響曲の中で、と言うより、全ての交響曲の中で、僕はこのブラームスの交響曲第2番を非常に好んで聴くのだけれど、正直に言って、ニコラウス・アーノンクールとベルリン・フィルの演奏には完全に満足がいっていない。
 と、言うのも、この作品の持つ柔らかさ、穏やかさの表現に、どうしてもぎこちなさ、硬さを感じてしまうからだ。
 もちろん、音楽の全体像の造形や細部の描き込み方には強く感心するし、第4楽章などのドラマティックな表現も適確だと思うのだけれど。
 カップリングの二つの序曲では、悲劇的序曲のほうがアーノンクールの柄に合っていそうだが、個人的には大学祝典序曲のほうを、より「面白く」聴くことができた。
 三曲とも、様々な演奏を聴き重ねてきた方にお薦めしたい内容だと思う。
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by figarok492na | 2006-08-31 13:08 | 一日一枚

一日一枚 264:アーノンクールのブラームス−1

 ☆ブラームス:交響曲第3番、第4番
  ニコラウス・アーノンクール指揮ベルリン・フィル
  <TELDEC>0630−13136−2から

 今回は、ニコラウス・アーノンクール指揮ベルリン・フィルによるブラームスの交響曲全集の中から、第3番と第4番を聴く。
 アーノンクールらしく、徹頭徹尾、練りに練られ考えに考え抜かれた演奏だと思う。
 流れのよさや、単なる重厚さを求めるむきは、違和感や物足りなさを覚えるかもしれないが、一音一音集中して聴けば、アーノンクールの狙いや仕掛けをはっきりと求めることができるのではないか。
 少なくとも、個人的には刺激を受けるところ大の演奏である。
(例えば、有名な第3番の第3楽章における音楽の表情づけや、第4番の第4楽章における作品の構造のとらえ方など)
 テルデック・レーベルのいくぶん不鮮明でごわがしとした録音もネックだが、機会があればご一聴をお薦めしたい一枚だ。
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by figarok492na | 2006-08-30 13:31 | 一日一枚

一日一枚 263:フィンランディア

 ☆フィンランディア
  オスモ・ヴァンスカ指揮ラハティ交響楽団他
  <BIS>BIS−CD−575

 今回は、『フィンランディア』と題された、オスモ・ヴァンスカ指揮ラハティ交響楽団他による、フィンランドの管弦楽作品集のCDを聴く。
 タイトル通り、シベリウスの交響詩『フィンランディア』をはじめ、ラウタヴァーラやエングルンド、クラミといったフィンランドを代表する作曲家の作品が収められているが、ほのかな前衛性と清澄な旋律がその特徴であり魅力であると言えるかもしれない。
 オスモ・ヴァンスカ指揮ラハティ交響楽団は、技術的には完璧と言えないし、録音も若干もやもやともやついているのだけれど、まだまだ暑さが残る時期には相応しい一枚だとも思う。
 中古で、税込み1000円以内ならお薦めしたい。
(個人的には、ドンスク・カンの独奏による、シベリウスのヴァイオリンと弦楽のための組曲が、特に好みにあっている)
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by figarok492na | 2006-08-29 13:51 | 一日一枚

一日一枚 262:ゲルネの歌うシューベルトを聴く

 ☆シューベルト:歌曲集
  マティアス・ゲルネ(バリトン)
  アンドレアス・ヘフリガー(ピアノ)
  <DECCA>452 917−2

 今回は、ドイツ出身のバリトン歌手マティアス・ゲルネの歌った、シューベルトの歌曲集のCDを聴く。
(全て、ゲーテの詩による歌曲で、計22曲が収められている)
 言葉で喩えると、いささか陳腐になるかもしれないが、ゲルネは非常に暖かみのある、聴く者を包み込むような声質をしていて、これが第一の魅力だと思う。
 加えて、リリカルな歌いぶりでありながら、テキストの読み込みの深い歌唱も優れている。
 有名な『魔王』や『野ばら』をはじめとした選曲もよく、バランスのとれたヘフリガーの伴奏も悪くないので、シューベルトのリートの入門にはうってつけではないだろうか。
 声楽好きの方にかぎらず、多くの方にお薦めしたい一枚だ。
 大推薦。
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by figarok492na | 2006-08-28 14:38 | 一日一枚

一日一枚 261:レーヴェの歌曲を聴く

 ☆レーヴェ:リートとバラード集
  アンドレアス・シュミット(バリトン)
  コルト・ガーベン(ピアノ)
  <CPO>999 305−2

 今回は、バリトンのアンドレアス・シュミットが歌うカール・レーヴェの歌曲集のCDを聴く。
 レーヴェは、19世紀のドイツにおいて、シューベルトなどと並ぶ歌曲(特にバラード)の作り手として知られた作曲家だが、現在では、往時ほどの人気はない。
 ただ、それでも独墺圏では声楽家の重要なレパートリーとして、しばしばとり上げられることがある。
 また、CPOレーベルではレーヴェの歌曲を継続的に録音していて、今回のCDも、その第7集目にあたる。
 確かに、シューベルトほどのなじみやすい旋律には欠けるものの、歌の愉しみには満ちた作品が並んでいるのではないだろうか。
 アンドレアス・シュミットも安定した歌唱で、レーヴェのリートやバラードの持つ魅力を適確に表現していると思う。
 声楽好きの方をはじめ、通向きの一枚だ。
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by figarok492na | 2006-08-27 13:52 | 一日一枚

一日一枚 260:スコウフスの歌うヴォルフとコルンゴルト

 ☆ヴォルフ、コルンゴルト:歌曲集
  ボー・スコウフス(バリトン)
  ヘルムート・ドイチュ(ピアノ)
  <SONY>SRCR1698/国内盤

 今回は、デンマーク出身のバリトン歌手ボー・スコウフスが歌う、アイヒェンドルフの詩によるヴォルフとコルンゴルトの歌曲集を聴く。
(ヴォルフが23曲、コルンゴルトが4曲、計27曲が収められている)
 ヴォルフについて、コルンゴルトについて、さらにはアイヒェンドルフについては、ブックレットや解説をご覧いただくとして、このCDは何と言っても、スコウフスの歌唱を愉しむ一枚だと思う。
 と言うのも、スコウフスの甘美で艶やかな声質や、テキストとの距離のとり方も申し分のない歌い口は、最後の最後まで、全く聴き飽きることがないからだ。
 ヘルムート・ドイチュの伴奏も丁寧で適確だし、声楽好きの方を中心にひろくお薦めしたい一枚だ。
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by figarok492na | 2006-08-26 14:31 | 一日一枚

一日一枚 259:リンデンのモーツァルト−3

 ☆モーツァルト:交響曲第27番、第28番、第30番
  ヤープ・テル・リンデン指揮モーツァルト・アカデミー・アムステルダム
  <BRILLIANT>99730/5

 前回に続き、ヤープ・テル・リンデン指揮モーツァルト・アカデミー・アムステルダムによる、モーツァルトの交響曲集のCDを聴く。
 今回のCDには、第27番、第28番、第30番の3曲が収められているが、抒情性に富んだ第27番(特に第2楽章)、躍動感にあふれ祝祭的な気分に満ちた第28番は、特に大好きな交響曲ということもあって、個人的にはとても「嬉しい」カップリングである。
 ヤープ・テル・リンデンとモーツァルト・アカデミー・アムステルダムは、ここでも刺激性よりも音楽の均衡を重視した演奏を行っているが、作品を愉しむという意味では、基本的に問題はないと思う。
 5枚セットのうち、もっともお薦めしたい一枚だ。
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by figarok492na | 2006-08-25 12:13 | 一日一枚

一日一枚 258:リンデンのモーツァルト−2

 ☆モーツァルト:交響曲第20番、第21番、第22番、第23番
  ヤープ・テル・リンデン指揮モーツァルト・アカデミー・アムステルダム
  <BRILLIANT>99730/4

 今回は、ヤープ・テル・リンデンがオランダのピリオド楽器オーケストラ、モーツァルト・アカデミー・アムステルダムを指揮したモーツァルトの交響曲集の中から、第20番、第21番、第22番、第23番の4曲が入ったCDを聴く。
 リンデンとモーツァルト・アカデミー・アムステルダムによるモーツァルトの交響曲は、すでに第1番他のCDを紹介したことがあるが、刺激には欠けるものの、ピリオド楽器の持つ特性を活かした、いわゆる「スタンダード」な演奏を、このCDでも行っていると思う。
 作品的には、同じ20番台でも、有名な第25番や第29番、第28番に比べると、若干聴き劣りがしなくもないが、第21番の第3楽章のように工夫が施されていたり、長調の曲らしく祝祭的な雰囲気にも満ちていたりして、聴き心地自体は悪くないのではないだろうか。
 手軽に、モーツァルトの中期の交響曲に触れてみたいという方にはお薦めの一枚だ。
(ただし、「セット」のみの販売で、分売はされていない。その点、何とぞご了解のほど)
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by figarok492na | 2006-08-24 12:18 | 一日一枚

一日一枚番外篇:ベームの『フィガロの結婚』を聴く

 ☆モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』から第1幕
  カール・ベーム指揮ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団他
  <DG/ドイツ・グラモフォン>415 520−2より

 コジェナーの歌うモーツァルトのアリア集との関連で、今日はカール・ベームが指揮した『フィガロの結婚』のCDを聴いてみた。
(ただし、時間の都合もあって第1幕のみ)

 このCDを買ってから、もう20年以上も経ってしまったのか!
 と、まずはそうした37歳という年齢に相応しい(いや、相応しくない?)感慨にとらわれる。

 で、はっきり言って、演奏録音ともにだいぶん時代を感じさせるものになってしまったことも事実なのだが、繰り返し繰り返し、もう一つおまけに繰り返し、親しんできたことはやはり大きくて、軽快な序曲から、こちらの胸にすとんと落ちてくる。
 そして、ヘルマン・プライ(フィガロ)やディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(アルマヴィーヴァ伯爵)をはじめとした歌手陣も粒よりで、ベームの指揮ともども、録音当時は最先端をいった演奏なのだろうなと再確認することもできた。
(強いて例えれば、東宝のカラー初期の名作を観ているような感覚とでも言えるだろうか)

 たまには、昔購入したCDを聴くのもいいな、と思った次第。
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by figarok492na | 2006-08-23 12:54 | 一日一枚

一日一枚番外篇:モーツァルトのアリアを聴く

 今日は、昨日別所でアップした、マグダレーナ・コジェナーの歌うモーツァルトのアリア集を中心に、以前この一日一枚でも紹介したヴェロニク・ジャンスの歌うアリア集<VIRGIN>(コジェナーのアリア集と収録曲がいくつか重なっている)や、スーザン・グレアムの歌うアリア集<ERATO>の中からケルビーノの二つのアリア、さらに、ニコラウス・アーノンクール指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団他による『フィガロの結婚』全曲<TELDEC>から、ペトラ・ラングの歌う「恋とはどんなものかしら」とバーバラ・ボニーの歌うスザンナのアリアを聴いている。
 こうやっていくつかのCDを聴き重ねると、それぞれの歌い手の魅力に加え、モーツァルトのオペラそのものの魅力がわかって、本当に面白い。
 そして、こうした聴き比べができることも、クラシック音楽の愉しみ方の一つなのだと強く思う。
(こうなると、ナタリー・デッセイの歌うアリア集も手に入れたくなってくるな)
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by figarok492na | 2006-08-22 13:58 | 一日一枚