「ほっ」と。キャンペーン

<   2007年 04月 ( 5 )   > この月の画像一覧

キング・オブ・ハイC(CDレビュー)

 ☆パヴァロッティ・スーパー・ヒッツ!
  ルチアーノ・パヴァロッティ(テノール)他
  <LONDON>POCL−5155/国内盤

 友だちから貸してもらった、『パヴァロッティ・スーパー・ヒッツ!』を繰り返し聴いている。
 これがオペラ全曲丸ごと入ったCDならば、何だかんだの神田橋と、重箱の隅をつつくような批評家ぶった物言いもできるんだろうけど、残念ながらこちらはいいとこどりの名唱集。
 おなじみ、オー・ソレ・ミオやフニクリ・フニクラ、女心の唄や星は光りぬ、人知れぬ涙、誰も寝てはならぬ、といった名歌名アリアをパヴァロッティの圧倒的な美声美唱で愉しむ他ない。
 まあ、パヴァロッティがそれほど好きではない人でも、その声の明るさと輝きだけは認めざるをえないCDだろう。
 「そこそこ」ブルーな方にお薦めしたい一枚だ。
[PR]
by figarok492na | 2007-04-23 13:33 | クラシック音楽

ロシアロシアと言うけれど(CDレビュー)

 ☆サンクト・ペテルブルクにおけるリサイタル
  オリヴィエ・ボーモン(チェンバロ)
  1996年録音
  <ERATO>3984−21665−2

 昨日購入した、オリヴィエ・ボーモンの弾く『サンクト・ペテルブルクにおけるリサイタル(ロシアのチェンバロ音楽)』を聴く。

 『サンクト・ペテルブルクにおけるリサイタル』は、18世紀末から19世紀初頭にかけてサンクト・ペテルブルクで活躍した、イタリアの作曲家(マンフレディーニとパイジェッロ)とロシアの作曲家(ボルトニャンスキー、グリリョーフら)のチェンバロのための作品を集めたCDである。
 ただし、最後のカラウーロフの『みなしごのおまえよ』による変奏曲や、作者不詳の『カーチェンカは村いちばんのべっぴんさん」による変奏曲などに、ロシア的な雰囲気が感じとれる程度で、基本は、バロック的な様式を巧みに踏まえた、聴き心地がよくて耳なじみのよい音楽が集められている。
 ボーモンは高度なテクニックと洗練された楽曲解釈で、全く危なげのない演奏だし、パイジェッロの前奏曲とロンドでは、ミリアム・ジュヴェールの流麗なヴァイオリン演奏を聴くこともできる。
 チェンバロ好き、バロック音楽好きの方には、中古で税込み1200円程度までなら安心してお薦めできる一枚だ。
[PR]
by figarok492na | 2007-04-16 14:05 | クラシック音楽

さりげなさの魅力(CDレビュー)

 ☆グラナドス:スペイン舞曲集、詩的なワルツ集
  アリシア・デ・ラローチャ(ピアノ)
  1994年録音
  <RCA>09026 68184 2

 ジュージヤのセールで購入した5枚のCDのうち、最後に残った一枚、アリシア・デ・ラローチャの弾くグラナドスのスペイン舞曲集と詩的なワルツ集を聴きなおす。

 一言で言うと、さりげなさの魅力だろうか。
 スペイン舞曲集は、タイトル通りスペイン各地の舞曲の形式を利用してグラナドスが作曲した12のピアノ小品だが、ラローチャはその一曲一曲の持つ魅力を、過剰さや華美さを避けつつ丹念に描き分けている。
 中では、5曲めのアンダルーサがもっとも有名な作品だろうが、他の11曲も、個性豊かでとても美しい。
 まさしく、何度聴き返しても厭きない音楽だし演奏だ。
 また、カップリングの詩的なワルツ集も、リリカルな美しさに満ちている。
 大推薦。
[PR]
by figarok492na | 2007-04-05 12:17 | クラシック音楽

シューマンよりも(CDレビュー)

 ☆シューマン:チェロ協奏曲、ブラームス:セレナード第1番
  ナタリー・グートマン(チェロ)
  クラウディオ・アバド指揮マーラー・チェンバー・オーケストラ
  2006年録音
  <DG/ドイツ・グラモフォン>476 5786

 先日購入した、ナタリー・グートマンの独奏、クラウディオ・アバド指揮マーラー・チェンバー・オーケストラによる、シューマンのチェロ協奏曲とブラームスのセレナード第1番のCDを聴く。

 メインはもちろんシューマンのチェロ協奏曲で、確かに作品の内包する劇性、エネルギーをこれ見よがしでない抑制された緊密な表現で描き出したグートマンのソロは、それを巧緻に支えたクラウディオ・アバドとマーラー・チェンバー・オーケストラともども、見事と言う他ないが、個人的により魅了されたのはブラームスのセレナードのほうだ。
 なぜなら、あまりにも力感豊かで、作品の持つどたどたどしどし感さえ前面に押し出されるかっこうになった箇所さえなきにしもあらずだが(特に、第1楽章)、その分、歌うべきところはよく歌い、ためるべきところはよくため、喜びはしゃぐべきところはよく喜びはしゃいだ、実に多彩で聴きどころ満載の録音に仕上がっているからである。
(マーラー・チェンバー・オーケストラも、エネルギッシュで清々しい演奏で、とても魅力的だ)

 音楽好きの方には、ぜひお薦めしたい一枚。
 大推薦。

 ところで、ブラームスのセレナード第1番の第1楽章って、どこかでベートーヴェンの交響曲第7番の第1楽章に影響を受けてるんじゃないだろうか?
 ふとそんなことを思ったりした。
[PR]
by figarok492na | 2007-04-03 16:25 | クラシック音楽

ヴァイルとターフェルムジークのモーツァルト(CDレビュー)

 ☆モーツァルト:交響曲第40番(第1稿版)、第41番 ハ長調 「ジュピター」
  ブルーノ・ヴァイル指揮ターフェルムジーク
  2006年録音
  <DHM>82876−89504−2

 少し前に購入した、ブルーノ・ヴァイル指揮ターフェルムジークの演奏による、モーツァルトの交響曲第40番と第41番「ジュピター」のCDを聴く。

 ブルーノ・ヴァイルとターフェルムジークといえば、ソニー・クラシカル(ヴィヴァルテ)におけるハイドンの交響曲集をはじめとした一連の録音でおなじみだったが、ソニーのリストラ策で契約が切れてしまい、最近ではカナダのアナレクタ・レーベルからベートーヴェンの交響曲第5番と第6番がリリースされている程度だった。
(なお、このCDも、カナダ国内ではアナレクタ・レーベルから発売されている。それと、CD録音はなくなったものの、ヴァイルとターフェルムジークの演奏活動自体は活発に続けられている)

 で、このCDの売り文句は「ジュピター・シンフォニーの第4楽章のファゴットのパートの誤りを発見し、本来の姿で演奏した」といったもので、実際ブックレットにも詳しい解説がほどこされているのだけれど、ここではくどくどとそれを記そうとは思わない。
 興味がおありの方は、ぜひブックレットをご参照いただきたい。
(第40番がクラリネット抜きの第1稿で演奏されている点についても省略する)

 ピリオド楽器やピリオド奏法の援用によるモーツァルトの交響曲といえば、すでにアーノンクールやブリュッヘン、ノリントン、コープマンらの演奏を耳にしてきたが、そうした明らかに刺激的で過剰ですらある解釈に比べ、このヴァイルとターフェルムジークの演奏は、バランスのよくとれたクセの少ないもののように感じられる。
 と言っても、作品の持つドラマ性が失われている訳ではなく、特にジュピターの両端楽章では、ヴァイルの持つ劇場感覚がいかんなく発揮されているのではないかとも思った。
(ただ一方で、両曲の第2楽章には素っ気なさを感じたことも事実である。ヴァイルとターフェルムジークの一連のハイドンの交響曲集の中で、僕は第50番、第64番、第65番の3曲の入った一枚を好んで聴くのだが、これらの曲と比べて、モーツァルトの音楽=緩徐楽章は、明らかに「情報量」が多いのだ)

 ファゴット云々は置くとして、心がうきうきしてくるようなジュピターの終楽章は、個人的には一聴の価値があるように思う。
 試聴コーナーで試聴の上、購入か否かを判断されては如何だろう。

 それにしても、ヴァイルとターフェルムジークによる、ハイドンの交響曲集の録音は再開されないものか?
[PR]
by figarok492na | 2007-04-03 13:12 | クラシック音楽