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安かろう愉しかろう!(CDレビュー)

 ☆フンメル、ドゥセック、オンスロウ:ピアノ5重奏曲集
  ネポムク・フォルテピアノ5重奏団
  2006年録音
  <BRILLIANT>93203

 海外で活躍中のフォルテピアノ奏者福田理子を中心としたピリオド楽器アンサンブル、ネポムク・フォルテピアノ5重奏団の演奏による、フンメル、ドゥセック、オンスロウといった古典派後期からロマン派初期の作曲家のピアノ5重奏曲集のCDを聴く。
(なお、ネポムク・フォルテピアノ5重奏団のアルバム第一弾、リースとリンマーのピアノ5重奏曲のCDに関しては、こちらをご参照のほど)

 正直言っていずれの曲も、既視感、ならぬ既聴感を抱かせる作品で、特に「剽窃」の天才フンメル(なお、このフンメルのミドルネーム「ネポムク」に演奏団体の名前は由来している)など、それってあの人の影響もろじゃない? と思わせるような思わせないような曲調に仕上がっているのだが、それでも、各々再聴再々聴に耐えうる「よく出来た」音楽にもなっているのでないだろうか。
(個人的には、オンスロウのどこか「不安定」で「エネルギッシュ」な作風が強く印象に残る)

 ネポムク・フォルテピアノ5重奏団は作品の特徴を活かした音楽づくりを行っており、福田理子の妙技はもちろんのこと、弦楽器奏者陣のみずみずしい演奏を愉しむことができる。

 ブリリアント・レーベルということで、新品でも税込み600円程度で入手が可能ゆえ、これはぜひともお試しいただきたい一枚だ。
 安かろう愉しかろう!
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by figarok492na | 2007-05-30 17:22 | クラシック音楽

国歌を聴く−2(CDレビュー)

 ☆国歌集第5巻(PからSの国)
  ペーター・ブレイナー指揮ブラティスラヴァ・スロヴァキア放送交響楽団
  1996年録音
  <MARCO POLO>8.223836

 昨日に続いて、国歌集のCDを聴く。
 なお、今回はシリーズ中の5巻目で、PからSの国々の国歌が収められている。

 基本的には、第2巻のものと同じ感想だが、こうやって「のべつまくなし」国歌というものを聴き続けていると、どうにも複雑な心境になってくる。
(例えば、この5巻目には、ルワンダやソマリア、パキスタンやペルー、スロヴェニアの国歌も含まれているのだ)

 それと、オーケストレーション(アレンジ)のせいなのか、ペルーの国歌に『ラ・マルセイエーズ』が「ちゃっかり」まぎれ込んでいる。
 それ以外にも、『ラ・マルセイエーズ』の影響が明らかにうかがえる国歌が何曲かあった。
 フランス革命そのものについて、以前簡単に触れたことがあったけれど、その影響がなまなかではないということを思い知らされる。

 まあ、いずれにしても、「マニアック」なCDであることに変わりはない。
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by figarok492na | 2007-05-29 10:50 | クラシック音楽

国歌を聴く−1(CDレビュー)

 ☆国歌集第2巻(CからFの国)
  ペーター・ブレイナー指揮ブラティスラヴァ・スロヴァキア放送交響楽団
  1996年録音
  <MARCO POLO>8.223387

 先日購入した、ペーター・ブレイナー指揮ブラティスラヴァ・スロヴァキア放送交響楽団の演奏による、世界の国歌集のCDを聴く。
(このCDは、全6巻からなる世界の国歌集のうちの2巻目で、CからFの国+αの、国歌等が収められている*)

 まあ、正直言って「マニアック」の一語に尽きるかな。
 当然お国柄の違いによって、軍楽調の勇ましいものもあれば、民謡調のなだらかで美しいものもあるけれど、基本は国歌な訳で、要するに長調で陽性で明るい音楽のオンパレードである。
(その分、どこかの国のそれがどれだけ「異質」なものかがよくわかる)
 確かに、「へえ、エチオピアの国歌ってこんなんだったんだ」とか、「おや、キプロスの国歌って結構やさしめなんやあ」とか、「ほお、フィンランドとエストニアの国歌って同じ旋律なんだねえ」といった驚きがあるとはいえ、それ以上でもそれ以下でもないと思う。

 かつてビートルズをバロック調に編曲して「名を為した」ペーター・ブレイナーのオーケストレーションだけに、各曲ともそつはないし、ブラティスラヴァ・スロヴァキア放送交響楽団の演奏も概ね不満はないが、ヨーロッパ連合の連合歌(?)=おなじみベートーヴェン「第9」の有名な旋律、や『ラ・マルセイエーズ』あたりになると、若干ボロが出ている気もしないではなかった。

 ブックオフで中古CDを税込み250円で購入したので、個人的にはめっけもののひろいものと大喜びしてはいるものの、本当に「こういうもの」がお好きな方以外にはあえてお薦めしない。
(税込み250円だったら別だけど)

 なお、国歌について「まじめ」に考えたいのならば、上尾信也の『音楽のヨーロッパ史』<講談社現代新書>のうち、「国歌と国家」の章をご参照のほど。


 *このシリーズでは、国家の国歌の他に、上述のヨーロッパ連合や独立性の強い地域の歌が収められている他、各国歌にロングバージョンとショートバージョンがある場合、その両方ともが収められている。
 まさに、いたれりつくせりの企画である。
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by figarok492na | 2007-05-28 14:35 | クラシック音楽

音楽に寄せて(CDレビュー)

 ☆音楽に寄せて(シューベルト名歌集)
  ブリン・ターフェル(バリトン)
  マルコム・マルティノー(ピアノ)
  1994年録音
  <DG>477 6358

 先日購入した、ウェールズ出身のバリトン歌手、ブリン・ターフェルの歌うシューベルトのリート集のCDを聴く。
 このCDには、表題にもなっている『音楽に寄せて』をはじめ、『ます』、『セレナード』、『漁師の娘』、『鳩の便り』(以上3曲は、『白鳥の歌』から)、『死と乙女』、『野ばら』など、23曲のリートが収められていて、まさしく一晩のリサイタルを彷佛とさせる見事なプログラミングになっている。
(「一晩じゃなくって、昼間でもいいじゃねえか」、と呼ぶ声あり。ああた、そういうところは流しなさいよ)

 で、実は、僕は初出時にこのCDを購入していて、しばらく愛聴していたのだけれど、ある理由から手放して以来、ずっと買うきっかけを失っていたのである。
 それが、今年になって、ドイツ・グラモフォンのグランプリ(GRAND PRIX)という廉価シリーズで再発されることになり、もっけの幸い法華の太鼓と、買い直したのだ。
 まあ、その後、プレガルディエンやゲルネ、ゲルハーエルらのシューベルトに接したこともあって、いくぶん情緒過多、歌い込み過ぎに聴こえる箇所もなくもなかったが、偉丈夫ターフェルらしい力感あふれる深々とした声質と歌いぶり、一転、菅原陽一ばりの細やかで柔らかな歌い口には、やはり魅了される。
 特に、個人的には、先述の有名曲に加え、『笑いと涙』、『リュートに寄せて』が強く印象に残る。
(これで、ターフェルの柄にはぴったりだろう『馭者クロノスに』が入っていれば、さらに満足がいったんじゃないかな。まっ、これは仕方ない)
 作品の性質を適確に表現したマルティノーの伴奏もよく、何度聴き返しても厭きないCD。
 大いにお薦めしたい一枚である。

 余談だけれど、このグランプリ・シリーズで、バーバラ・ボニーの歌うヴォルフやリヒャルト・シュトラウスのリート、セルシェルの弾くビートルズ、ポゴレリチの弾くスカルラッティが再発されないかなあ。
 すぐにでも飛びつくんだけどなあ。
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by figarok492na | 2007-05-16 12:58 | クラシック音楽

アマデウスのアマデウス(CDレビュー)

 ☆モーツァルト:管楽合奏のためのディヴェルティメント集
  アマデウス・ウィンズ
  1989年録音
  <L'OISEAU-LYRE>425 819−2

 昨日購入した、アマデウス・ウィンズの演奏する、モーツァルトの管楽合奏のためのディヴェルティメント集のCDを聴く。

 このCDに収められたディヴェルティメント(ケッヘル番号213、240、252、253、270の5曲)は、オーボエ、ファゴット、ホルン各2本の編成よるもので、モーツァルトのザルツブルク時代に作曲された作品である。
 基本的には、当時の音楽的語法にぴったりと添った、よくできた音楽なのだけれど、時折、ただただ漫然と聞き流してはいられない「ひっかかり」のようなものがある点は、モーツァルトらしいと言えるかもしれない。
 とはいえ、耳なじみがよくて聴き心地のよい音楽であることには変わりがないだろう。
 マーク・シャシュマンやステファン・ハマー(ともにオーボエ)、ローウェル・グリアー(ホルン)といった、アメリカで活躍する腕っこきピリオド楽器奏者によるアマデウス・ウィンズの演奏も見事で、愉しい一枚になっている。
 中古で、税込み1200円程度までなら大いにお薦めしたい。
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by figarok492na | 2007-05-15 17:36 | クラシック音楽

スラヴ舞曲集(CDレビュー)

 ☆ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集
  チャールズ・マッケラス指揮チェコ・フィル
  1999年録音
  <SUPRAPHON>SU3422−2 031

 先日購入した、チャールズ・マッケラス指揮チェコ・フィルの演奏による、ドヴォルザークのスラヴ舞曲集のCDを聴く。

 マッケラスはもともとオーストラリア系アメリカ人の指揮者だが(その後は、主にイギリスで活躍する)、プラハでヴァーツラフ・ターリッヒに学んだことから、ヤナーチェクをはじめとするチェコ音楽のスペシャリストとしても知られている。
 そのマッケラスが、チェコを代表するオーケストラ、チェコ・フィルと満を持して録音したのが、このスラヴ舞曲集のCDである。

 で、一曲一曲は非常に魅力的だが、全部まとめて聴くと「しゃんしゃんしゃかしゃか大はしゃぎ」で少々うっとうしい、というのが僕のスラヴ舞曲集に対する率直な感想で、この録音でもその印象が完全に払拭された訳ではないのだけれど、全曲聴き終えて「もういっぺん、聴き返したろう」と思ってしまったことも事実だ。
 と、言うのも、作品の持つリズミカルな性格ばかりでなく、抒情的で美しい部分も丹念に表現されていたからである。
(いくぶん、折り目が正しすぎるきらいもなくはないが)

 いずれにしても、フルプライスでも安心してお薦めできる一枚。
 機会があれば、ぜひご一聴のほどを。
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by figarok492na | 2007-05-14 13:56 | クラシック音楽

クレンペラーのベートーヴェン(CDレビュー)

 ☆ベートーヴェン:交響曲第4番、第7番
  オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団
  第4番=1957年録音、
  第7番=1955年録音
  <EMI>CDM5 66795 2

 昨日購入した、オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団の演奏による、ベートーヴェンの交響曲第4番と第7番のCDを聴く。
(なお、第7番は全集中の1960年の録音ではなく、それより前の1955年の分が収められている)

 クレンペラーのベートーヴェンを聴くのは、いったい何年ぶりになるだろう。
 たぶんLP末期からCD初期の頃以来だから、少なくとも15年以上は経っているのではないか。
 確かに、最近のピリオド奏法による演奏(ジンマンとか)に慣れた耳からすれば、少々「遅さ」を感じずにはいられないものの、作品そのものの持つ「動き」「力」は、かえってより克明に表現されているようにも思われる。
 それにしても、こうやって改めて聴き直してみると、ベートーヴェンの交響曲の持つ情報量の多さがよくわかる。
 そして、クレンペラーの演奏=録音の持つ情報量の多さも。
(ただ、こうしたこと、例えば「遅さ」などを、全てクレンペラーの意図したものと判断することに関しては、若干の疑問が残る。結果として、ベートーヴェンの音楽の構造や何やらがはっきりと示された演奏=録音になっているにしても)

 少々「機械的」には過ぎるが、音質もクリアになっていて、音楽を愉しむという意味では、あまり不満はない。
 僕は、中古で税込み557円で手に入れたが、税込み1000円程度は出すべきなんじゃないかと思える一枚だ。
 大いにお薦めしたい。
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by figarok492na | 2007-05-11 13:56 | クラシック音楽

公演が終わる(CLACLA日記)

 昨日、劇団テンケテンケテンケテンケの第4回公演が、なんとか無事終了した。
 身内びいきは多分にありつつも、三日間のうち、昨日がもっともよい出来ではなかったろうか。
(特に、昼の回が)

 全5回、つくり手の熱意が全面に押し出された公演だったと思う。
 ただ、その熱意を多くのお客様に伝えるためには、残念ながら、あまりにも不足している部分が多かったとも感じる。
 少なくとも、表現する主体としての自分自身をさらに厳しく見つめ直す必要があるのではないだろうか。
 そして、今回は「(作品そのものに関しては)何も口を挟まない」態度でのぞんだ自分自身についても、しっかり反省する必要があるとも痛感している。

 ところで、僕は制作補助という立場で今回の公演に関わったのだけれど(雑用全般をはじめ、久しぶりに受付までやってしまった)、こうした作業の大変さを再確認することができたのは、大収穫だった。

 ばらし終了後、打ち上げに参加し、帰宅が遅くなる。

 昨日は、差し上げのシュークリーム(いちご入り)とエクレアを食す。
 これは、本当に美味しかった。
 久しぶりのホームランだ。
 ごちそうさま!
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by figarok492na | 2007-05-07 13:13 | CLACLA日記

五月一日(CLACLA日記)

 今日から5月。
 あっと言う間の5月。
 一日一日を大切にしていかなければ、と痛感する。

 雨降り。
 どんよりとしたお天気になる、

 気温は少しだけ低くなったか。
 寒いと言うほどでもないが。

 メーデーということで、窓の外からけたたましいシュプレヒコールが聴こえてくる。
 いろいろと考えることあり。

 組織は「必要悪」だ。
 そのことを意識しているか意識していないかの違いはあまりにも大きいのではないか。
 そしてそれは、組織の中に生まれる悪意とどう対峙していくかとも関わっていることだとも思う。

 午前のうちに、仕事を一つかたづける。

 部屋の掃除、浴室・トイレの掃除をすませてから、ブックオフ堀川五条店に行き、文庫本を4冊購入する。

 帰宅後、 ショスタコーヴィチの交響曲第3番「メーデー」と第14番「死者の歌」のCDを聴く。

 購入したばかりの、『八月十五日と私』<角川文庫>を読み始める。
 五木寛之他、いわゆる「文化人」「知識人」が敗戦体験を綴った文章を集めた本。
 とうてい、他人事とは思えず。

 5月の創作に関して考える。
 やるべきことは山ほどある。
 何とかしていかなければ。
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by figarok492na | 2007-05-01 14:11 | CLACLA日記