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外出前の日記(CLACLA日記)

 最近とみに物忘れが激しくなっている。
 ほんの少し前まで覚えていたことが、すぽんすぽんと頭の中から抜けてしまう。
 例えば、あの日守新一の名がすぐに思い出せず狼狽したり、昨夜などギタリストのイョラン・セルシェルはおろか、父方の叔父の一人や従妹、叔母の名前がとっさに浮かんでこずに歯がゆい想いをした。
 特に、もしかしたら今から思い出そうとすることを自分は思い出せないんじゃないか、などと考えるともういちころである。
 そういえば、内田百閒は、「いくら教わっても忘れるものは忘れる。判断力は覚えた事を忘れた、その後に生ずる能力だろう」と、その名も『忘却』という題名の文章(『百鬼園先生言行録』<福武文庫>)の中で記しているが、先生ほど覚悟のできていない僕は、まだまだ、というか、これから数多く惑い、焦り、あわわあわわとなり続けることだろう。
 結局、忘れるということを忘れるなということか。

 メメントモリ。


 昨夜は、ナイナイのオールナイトニッポンを聴きながら、仕事関係の作業を進めたのち、2時46分に消灯する。
 が、昨日ミスタードーナツでカフェオレを4杯もおかわりしてしまった報いのカフェイン禍で3時半頃まで寝つけず。

 これまたカフェインの影響か、8時6分には目が醒める。
 で、今日関西に来られる旧知の指揮者本多優之さんや、明日本多さんとともに練習見学(実質的には、レクチャー兼レッスン)に行く、aimė室内管弦楽団の川畑隆君に連絡をとったり、仕事関係の作業を進めたりする。

 服部龍二の『広田弘毅』<中公新書>のつまみ再読をする。

 続けて、村上春樹の『パン屋再襲撃』<文春文庫>の中の『パン屋再襲撃』を再読する。
 今夜、いずみホールまで望月京のオペラ『パン屋大襲撃』を観に行くので念のため村上春樹の原作にあたっておこうと考えたのだ。
 村上春樹の他の諸作品とも通底する、彼の青年時代の体験(記憶)が色濃く反映された寓話だと改めて思う。
(もう一つの原作、『パン屋襲撃(パン)』を読めていないのが残念だ)

 マティアス・ゲルネのバリトン独唱によるアイスラーの歌曲集(ハリウッド・ソングブック)<DECCA>を聴く。
 ゲルネの声質もあってか、少しロマンティックに聴こえるような。
 なお、エリック・シュナイダーのピアノ伴奏である。

 本多さん関連で、京都芸術センターに電話をかけるも残念。
 音楽担当のコーディネーターの方のスケジュールに合わせることができなかったのだ。
 今日になって思い立った急な話で、これは仕方あるまい。

 CDラジオで、久しぶりにNHK・FMの『気ままにクラシック』を聴く。
 どうやら今回は公開録画のようだ。
by figarok492na | 2010-03-12 14:49 | CLACLA日記
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