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京都ロマンポップ第10回公演『人を好きなって何が悪い。』

 出演者の一人(主人公)で、制作の浅田麻衣さんからご招待をいただいた、京都ロマンポップの第10回公演『人を好きになって何が悪い。』(よりふじゆきさん脚本、向坂達矢さん演出)を観に、アートコンプレックス1928まで行って来た。

 で、月曜まで公演中ということもあって、あえて詳細については触れないが、今回の『人を好きになって何が悪い。』は、1990年代のマケドニアを舞台に、民族間の紛争や同性愛、さらには宗教の問題についてまで描き込まれた作品である。
 ただ、ある種の寓話というか、ファンタジーの構成をとっていることや、京都ロマンポップの演者陣の個性を活かした見せ場を設けてあることもあって、個人的には非常にわかりやすい内容であったとも思う。
 途中、もう少しコンパクトにまとめてもよいのではと感じる部分や、逆にあと少し書き足して欲しいと思った部分もなくはなかったが、後半の感情的に畳みかける場面は、やはり強く印象に残った。

 演者陣では、どうしても京都ロマンポップのレギュラー陣の面々をまずもって挙げざるをえまい。
 当然よりふじゆきさんの脚本や、向坂さんの演出もあってだろうが、経験からくる、表現の違いというものを感じさせた。
 一方、学生劇団のメンバーを多数含んだ客演陣も大奮闘していたが、感情表現をはじめ、その弱さが気になったことも事実だ。
 特に、群衆シーンでの表情など、彼彼女らが頑張っているのがよくわかる分、目を向けてはかわいそうだなと思ってしまったりした。
(これはあくまでも個人的な感想だけれど、今回のような取り組み=学生との共同作業には大いに賛成だし、これからもどんどん続けていくべきだとも思うが、それとともに、今後可能であれば、京都ロマンポップのレギュラー陣の面々よりもさらに経験がある演者陣をゲストに呼んでみてもいいのではないか。それが難しいのであれば、京都ロマンポップの一部のメンバーとそういった人たちのユニット公演を行うのでもよい。そうすることによって、レギュラー陣が学ぶところは少なくないだろうし、舞台の厚み、求心力も一層増すようになると、僕は考えるのだが)

 いずれにしても、京都ロマンポップという劇団の特性や方向性がよく示された公演だったと思う。
 今後の京都ロマンポップの活動に注目していきたい。
by figarok492na | 2010-09-04 23:43 | 観劇記録
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