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ネオ落語・セントラル 8回目

☆ネオ落語・セントラル 8回目

 出演:柳家かゑるさん、月亭太遊さん
(2015年12月7日20時開演/錦湯)


 ついに2015年も12月。
 師走真っ盛り、ってのは変な日本語だけど、気ぜわしくっておまけに寒さも増したこんな時期こそ、大いに笑って過ごしたいもの。
 と、そんな気分の方も多いのか、8回目となるネオ落語・セントラルは、常連さん、リピーターさん、ご新規さんでぎっちり満員の大盛況だった。
 今夜は、東京からの柳家かゑるさんがフロンティア以来のゲスト出演。
 秀吉と光秀は山崎の合戦、秀吉と勝家は賤ヶ岳の合戦、そして東西両軍にわかれるは天下分け目の関ヶ原の合戦、の如く東西両落語家が相まみえる、などと言ったら、ちょっと違うかな。
 それでも、こなたネオラクゴの伝道者月亭太遊、あなたその太遊さんに私淑する毒蛙柳家かゑるの二人がしのぎを削る熱くて面白い一夜であったことに違いはない。

 まず、かゑるさんと太遊さんのトークのあと嬉しいオマケ(って、ちょっとガキっぽい言葉の使い方だなあ)で大いにわいてから、じゃんけん順に従って太遊さんがネオラクゴの『カフェ・ド・ニュートラル』を再演する。
 同じネオラクゴの『絶対安全ハイキング』につながる作品で、カフェに現われた三人の人物のやりとりと、それへの突っ込みで笑いを重ねたのち、終盤どどんと話は「形而上学」の世界へと突き抜けてゆく。
 まさにネオラクゴらしい展開で、やっぱり面白い。
 そして、中瀬という姓のように、もっと真ん中を歩みたいと改めて思ったりもする。
 いや、本人は結構真ん中を歩んでるつもりなんですけどね…。

 そして、トリはかゑるさんの『マザコン調べ』。
 おなじみ古典の『大工調べ』を春風亭百栄さんが改作したもの。
 で、マクラで、その『大工調べ』の不条理さを説明してから本題へ(そうそう、時期的にふと思い出したけど、赤穂四十七士の討ち入りってのも、考えたら不条理な話のような気がするなあ)。
 スーパーのレジ打ちの女性のもとに押し掛けてきたのは、社長の馬鹿息子とそのマザコンの母親だった…。
 はじめ、ゆっくりじわじわと会話を重ねたところで、マザコン社長夫人の啖呵が爆発する。
 その一気呵成の面白さ。
 続く馬鹿息子の馬鹿らしさ。
 まさしく『大工調べ』と同じ流れのおかしさではあるのだけれど、そこに、啖呵そのものの不条理さや無茶苦茶さへの皮肉が効いていて、それがまたたまらない。
 そして、かゑるさんは熱い想いの持ち主なんだということもよく伝わってきた。

 最後は、お手伝いで来られていた笑福亭笑利さんも加わったトークで〆た。

 いやあ、大満足。
 ああ、面白かった!

 何が飛び出すかわからない。
 そんな、笑いが盛りだくさんのネオ落語・セントラルに、皆さんもぜひ!
by figarok492na | 2015-12-08 04:25 | 観劇記録
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