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一日一枚 104:ボニーのマーラー

 ☆マーラー:交響曲第4番他
  バーバラ・ボニー(ソプラノ)
  リカルド・シャイー指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
  <DECCA>466 720−2

 マーラーの交響曲第4番とベルクの初期の7つの歌曲が入ったCDを聴く。
 マーラーの交響曲第4番は、冒頭の鈴の音や、終楽章で『子供の不思議な角笛』の中の一曲がソプラノ独唱として引用されていることなどから、どこかメルヘンチックな雰囲気を持った作品であるが、一方で、続く交響曲第5番の音形が現れたり(第1楽章)、諧謔的な音楽が置かれたり(第2楽章)と、一筋縄ではいかない性質を秘めた交響曲でもある。
 で、LP時代はラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団の廉価盤を愛聴していたし、現在では、クラウス・テンシュテット指揮ロンドン・フィルのCDも手元にあるのだけれど、今回はシャイーとボニー組み合わせによる録音を選んだ。
 はっきり言って、この交響曲の一筋縄ではいかない部分を完璧に描き尽くした演奏とは言い切れないが、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の音色の美しさと、ボニーの作品によく添った清澄で柔らかみのある歌唱もあって、個人的には満足している一枚だ。
(カップリングされているベルクの歌曲は、ボニーの声質もあって、一層後期ロマン派の残滓を感じさせる演奏になっている)

 なお、僕はボニー独唱によるマーラーの交響曲第4番の実演に、一度だけ接したことがある。
 ドイツ滞在中、ハンブルク北ドイツ放送交響楽団の定期演奏会でだったのだけれど、ジョン・エリオット・ガーディナーの精緻な楽曲解釈ともども非常に感嘆し感動した記憶が残っている。
by figarok492na | 2006-03-14 15:22 | 一日一枚
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