☆マーラー:管弦楽伴奏付き歌曲集
ディートリヒ・ヘンシェル(バリトン)
ケント・ナガノ指揮ハレ管弦楽団
<TELDEC>8573−86573−2
マーラー・シリーズの補遺ということで、再び歌曲集のCDを聴くことにする。
ただし、こちらはオーケストラ伴奏による録音で、『子供の不思議な角笛』からの7曲と、『亡き児をしのぶ歌』、フリドーリヒ・リュッケルトの詩による歌曲集からの4曲が収められている。
ディートリヒ・ヘンシェルは、ゲルハーエルに比べると、若干知の部分が勝ち過ぎているきらいもなくはないが、その分テキストの読み込みは微に入り細に入りしており、マーラーの歌曲の持つ「含み」や「仕掛け」をよく押さえた歌唱を行なっていると思う。
また、ケント・ナガノの指揮するハレ管弦楽団も、ヘンシェルのスタイルによく添った伴奏で、非常に統一間のとれた演奏になっているのではないだろうか。
安心してお薦めできる一枚だ。