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一日一枚 161:ピリオド楽器によるベートーヴェンのチェロ・ソナタ

 ☆ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第1番、第2番他
  鈴木秀美(チェロ)
  小島芳子(フォルテピアノ)
  <DHM/ドイツ・ハルモニアムンディ>05472 77519 2

 チェロの鈴木秀美とフォルテピアノの小島芳子という、ピリオド楽器のデュオによるベートーヴェンのチェロ・ソナタ第1番、第2番の入ったCDを聴く。
 ベートーヴェン時代のヴァイオリン・ソナタやチェロ・ソナタは、それまでの鍵盤楽器主体の形式から、ヴァイオリンやチェロに主体が移りつつある、ちょうど転換期に位置する作品であり、微妙なバランスの上に作品が成立していると評することもできるのだが、鈴木秀美と小島芳子はまさに絶妙のバランスで、ベートーヴェンのチェロ・ソナタの持つ、時にドラマティックで時にインティメートな多様な性格を巧みに表現し切っていると思う。
 また、このCDには、ヘンデルの『マカベウスのユダ』の「見よ勇者は帰る」(昔、伊東四朗が「にーんにーににーにん」と歌っていた有名な旋律)や、モーツァルトの『魔法の笛』のパパゲーノの2つのアリアによる変奏曲(計3曲)が収められているが、こちらも軽快かつ流麗な演奏に仕上がっていて、ほれぼれするようである。
 まさしく、安心してお薦めできる推薦盤だ。
by figarok492na | 2006-05-14 00:11 | 一日一枚
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