☆チャイコフスキー:マンフレッド交響曲
マリス・ヤンソンス指揮オスロ・フィル
<CHANDOS>CHAN8535
今回は、マリス・ヤンソンス指揮オスロ・フィルによるチャイコフスキーのマンフレッド交響曲のCDを聴く。
マンフレッド交響曲は、バイロンの同名の劇詩を下敷きとして、交響曲第4番と第5番の間に作曲された交響曲で、構成面では、いわゆる後期の三大交響曲に及ばぬものの、チャイコフスキーらしい旋律美とドラマ性にあふれた作品である。
特に、一連の歌劇やバレエ音楽と共通する「劇場感覚」が発揮されていることは、指摘しておかなければなるまい。
(第1楽章のラストあたりでは、『白鳥の湖』っぽいファンファーレが鳴り響いたりもする)
マリス・ヤンソンス指揮のオスロ・フィルは、若干力感には不足しているが、清新な演奏を行っており、作品の持つ魅力を巧く伝えていると思う。
中古で、税込み1000円程度までなら、安心してお薦めできる一枚だ。