☆ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番、第1番他
ロバート・レヴィン(フォルテピアノ)
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
オルケストル・レヴォリュショネール・エ・ロマンティーク
<ARCHIV>453 438−2
今回は、昨日も少し触れた、ロバート・レヴィンのフォルテピアノ独奏とジョン・エリオット・ガーディナー指揮オルケストル・レヴォリュショネール・エ・ロマンティークによる、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番と第2番のCDを聴く。
(CDは、第2番、第1番という、ベートーヴェンが作曲した本来の順番で収められている)
ピリオド奏法の援用とピリオド楽器そのものによる演奏という違い、そして、当然のことながら、演奏者自身の違いもあって、ブロンフマンとジンマンのコンビが、よい意味でコンパクト、よい意味でバランスのとれた演奏だとすれば、こちらは、よい意味でスピーディー、よい意味でスリリングな演奏と評することができるだろうか。
もちろん、作品の持つ古典的な性質、明晰さもよく表現されているのだが、それ以上に、その後のベートーヴェンの「変貌」を予感させる、劇性、革新性が巧くとらえられた演奏であるように、僕には感じられるからだ。
作品番号のつかないピアノと管弦楽のためのロンドが、二つの協奏曲の間に挟まれていることも含めて、これまた聴きもののCDだと思う。
中古で、税込み1200円程度までなら、大いにお薦めしたい一枚である。