☆ブルックナー:交響曲第5番
ギュンター・ヴァント指揮ベルリン・フィル
<RCA>BVCC−1510/国内盤
さらに、ギュンター・ヴァントのブルックナーのCDを聴く。
今回は、ベルリン・フィルを指揮した交響曲第5番である。
交響曲第5番は、ブルックナーの交響曲中、第8番と並ぶ大規模な作品だが、第1楽章(並びに第2楽章)の旋律が第4楽章で回帰することをはじめ、非常に堅固な構成と骨格を持った交響曲になっている。
(一方で、リリカルな旋律も数多く含まれているのだが)
ヴァントは、細部にいたるまで鋭いテキストの読み込みを行って、ベルリン・フィルを弛緩させることなく全曲を精密に描き切っており、作品の長さを全く感じさせない。
交響曲第5番の数多くの録音の中でも、ベストを争う一枚ではないだろうか。
大推薦だ。