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東京カルテットを聴く−2(CDレビュー)

 ☆バルトーク:弦楽4重奏曲第2番、第3番、第4番
  東京カルテット
  1993年録音
  <RCA>09026 68286 2から

 昨日に続いて、東京カルテットの演奏によるバルトークの弦楽4重奏曲のCDを聴く。

 今日聴いたのは3枚組のうちの2枚目で、第2番、第3番、第4番の3曲が収められているのだが、第1番と同様、後期ロマン派の影響をひきずっている第2番に始まり、まるでベートーヴェンの弦楽4重奏曲第11番「セリオーソ」のようにぎゅぎゅっと音楽のエッセンスが凝縮された第3番、音の跳躍が爽快ですらある第4番と、バルトークの作曲スタイルの変化が手にとるようにわかるカップリングで、実に愉しい。
(「みゅわみゅわ」、「ぎやぎや」といった、いわゆる現代音楽特有の苦い音もあちこちにあるけれど、基本的には耳を塞ぐほどのものではないのではないか)

 東京カルテットは、ここでもシャープでクリアな演奏で、バルトークの弦楽4重奏曲の妙味を丹念に描き出している。
 民俗(民族)性には欠けるものの、音楽を愉しむという意味では、全く問題のない優れた演奏であり録音だ。
 大いにお薦めしたい。
by figarok492na | 2007-06-02 13:25 | クラシック音楽
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