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ヘンデルのアリア集(CDレビュー)

 ☆ヘンデル:アリア集
  アンジェリカ・キルヒシュラーガー(メゾソプラノ)
  ローレンス・カミングス指揮バーゼル室内管弦楽団
  2006年録音
  <SONY>82876 889522

 不良品到着、返品交換、美品到着と、すったもんだの騒ぎがあったヘンデルのアリア集を聴く。

 このCDには、『アリオダンテ』、『ジュリアス・シーザー』、『クレタのアリアンナ』の3つのオペラからのアリアが収められているが、硬軟優壮悲喜哀楽、様々な曲調のアリアが選ばれていて、全篇聴き飽きないとともに、劇場人ヘンデルの手だれ具合を識ることができる。

 キルヒシュラーガーは、伸びのある美声を活かして、そうした変化の激しい音楽をしっかり歌い分けているが、(声そのものの質として)いくぶん「不安定さ」を感じたことも事実である。

 もともとモダン楽器のバーゼル室内管弦楽団だけれど、どうやらこの録音ではピリオド楽器のオーケストラに「変身」しているようで、バロックアクロバティックな「過剰」さには不足する反面、キルヒシュラーガーの歌唱によく添った、とても丁寧で清潔感のある演奏を行っていると思う。

 歌好き、バロック好きには特にお薦めしたい一枚。


 余談だけれど、秋に発売される予定の、コジェナーのアリア集との聴き比べが愉しみだ。
by figarok492na | 2007-08-22 13:46 | クラシック音楽
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