中川昭一元財務・金融大臣の死を知って、すぐに彼の父親である中川一郎の自殺を思い起こした人も少なくないだろう。
僕自身、件の朦朧会見での辞任や先の総選挙での落選という彼にまつわる一連の流れを見て(たとえそれが自己責任の範疇にあったとしても、また僕が彼の思想信条に与する人間ではないにしても)、「この人大丈夫かな」と危惧の念を抱いていただけに、どうしても26年前のあの出来事を思い出さざるをえなかった。 (加えて、古くは新井将敬や最近では松岡利勝のことも) 実際、ネット上では中川昭一の死に関し、様々な憶測邪推の類いが飛び交っているが、今のところ、中川氏の死は病死(もしくは、睡眠薬の摂取による事故死?)として処理されそうだ。 まあ、いくら中川氏がこの国の保守派を代表する一人だったからといって、今回の彼の死そのものを左翼の陰謀だなどとなんの根拠もなく言い切ってしまうような人々は論外としても、中川氏が公人中の公人であったことは事実であり、たとえ興味本位であろうと、その死の背景についてあれこれと憶測や邪推が飛び交うことに僕は反対ではない。 例えば、朧谷寿の『藤原氏千年』<講談社現代新書)を読んでいてもわかるように、飛鳥時代の昔から、この国においても、陰謀策謀謀略は権力闘争の常套手段であった。 少なくとも、ときの権力者が自らの地位を安定し強固にするために、もしくは、ある勢力がときの権力者を追い落とすために、水面下でありとあらゆる手段を講じてきたことは想像に難くない。 そしてそれが、権力闘争の枠外にある人間(一般の民びと、国民、市民…)にとって様々な損益を与えてきたことも否定できまい。 むろん、全ての陰謀策謀謀略が公になることはありえないだろうし、個人的には、全てが公にされないほうがよい場合もあると考えているのだけれど、だからこそ、憶測邪推の類いが必要不可欠であるとも思う。 いずれにしても、与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、距離を置いて物事を観る力、判断する力を、僕(ら)はもっと鍛えていかなかればならないのではないか。 最後に、重ねて故中川氏に黙祷。 昨夜、ネットラジオで、ドミトリー・キタエンコ指揮ベルリン放送交響楽団の演奏した、チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」のライヴ録音を聴く。 演奏自体にはそれほど興味を覚えなかったが、第3楽章終了後、けっこう盛大な拍手が起こったのは面白かった。 やっぱり、本場でもこうなるんだ。 『太鼓とらっぱ(鳴り物入り)』を読み終えて、『ブレヒト戯曲全集別刊』<未来社>を読了した。 これで、ついにブレヒト戯曲全集を全て読み終えたことになる。 学ぶところ大。 岩城宏之の『指揮のおけいこ』<文春文庫>のつまみ再読を行う。 『不在証明』の下書きとノート書き、PCへの打ち込みを進める。 15時過ぎに外出し、ウィングス京都へ。 図書情報室で、『ブレヒト戯曲全集別刊』と『藤原氏千年』を返却し、新たにベン・ジョンソンの『エピシーン またの名無口な妻』<早稲田大学出版部>と石井美樹子の『イギリス・ルネサンスの女たち』<中公新書>を借りる。 それから、中京青少年活動センターと京都芸術センターで用件を片づけ帰宅した。 帰宅後、『イギリス・ルネサンスの女たち』を読み始める。 第一章の「大学を創立した王妃」を読み終えた。 『エピシーン…』も読み始める。 第一幕を読み終えた。 なお、この『エピシーン…』こそ、リヒャルト・シュトラウス&シュテファン・ツヴァイクによる歌劇『無口な女』の原作である。 ネットラジオで、ロジャー・ノリントン指揮エイジ・オブ・エンライトゥンメント管弦楽団のコンサート(プロムスにおける)のライヴ録音を聴く。 パーセルの『アブデラザール』組曲(終曲・ロンドーは、ブリテンの『青少年のための管弦楽入門』の主題となっている)、ヘンデルの水上の音楽第2組曲、メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」というノリントンの十八番のほかに、メゾ・ソプラノのジョイス・ディドナートが歌ったヘンデルの『セルセ』から「オンブラ・マイフ」(ラルゴ)とハイドンのべレニーチェのシェーナなども放送されていた。 こういったプログラムを持って来日してくれればいいのになあ、エイジ・オブ・エンライトゥンメント管弦楽団も。 18時少し前に再び外出し、夕飯用の買い物をすませる。 どんよりとしたお天気の一日。 気温は上昇しなかったものの、湿度が高かったこともあり、あまり快ならず。 夕飯後、『エピシーン…』を読み進める。 第二幕までを読み終えた。 『イギリス・ルネサンスの女たち』も読み進める。 第二章の「二つの大学を創立した国母」までを読み終えた。 『不在証明』の下書きとノート書き、PCへの打ち込みを進める。 原稿用紙10枚分になった。 今日の甘いものは、日清のバターココナツ・サンドチョコレート。 近くの100円ショップ・ダイソーで購入したもの。 これはすでに何度も食べたことがあるビスケットだが、ココナッツの風味とチョコレートの甘さのバランスがよく、サクサクとした食感もあって、なかなか美味しうございました。 ごちそうさま! 明日がいい日でありますように! それじゃあ、おやすみなさい。
by figarok492na
| 2009-10-05 22:00
| CLACLA日記
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