人気ブログランキング | 話題のタグを見る
<< 小林信彦の「演じ切った舞台人」... 本当におめでとう(CLACLA日記) >>

さらばモリシゲ!  森繁久彌翁を悼む

 日本を代表する役者の一人であり、芸能人の一人だった森繁久彌翁がついに亡くなってしまった。
 だが、まだ96歳。
 翁には100歳、いや150歳まで生きていていただきたかった。
 舞台人としてスタートし、戦中は満洲でアナウンサーとして過ごし、戦後は軽演劇の世界で鳴らし、藤山一郎とのラジオ番組『愉快な仲間』で一躍脚光を浴び、映画界でも、マキノ雅弘監督の『次郎長三国志』での森の石松、そして豊田四郎監督の『夫婦善哉』、さらには社長シリーズ等々大活躍、その後もテレビドラマをはじめ、森繁劇団や『屋根の上のヴァイオリン弾き』、『知床旅情』、向田邦子や久世光彦との仕事、加藤道子との『日曜名作座』と様々な分野で森繁翁ここにありの活動を続けた。
 また、芸能人の地位向上にもつとめ、日本の芸能界のゴッドファーザーと呼んでも過言ではない人脈を築いた人でもあった。
(親しみをこめて、森繁翁とその仲間、例えば、竹脇無我や今は亡き松山英太郎、藤岡琢也といった人々をまとめて、僕は「森繁一派」と呼んでいた)
 深く、深く、深く、深く、深く黙祷。

 上述した作品以外にも、森繁翁はたくさんの名作佳作を遺しているが、TBS系で放映されていた『おやじのヒゲ』を久しぶりに観てみたい。
 正直、竹脇無我その他、森繁一派が総出演の感あるドラマで、森繁翁はじめ台詞も演技もぐだぐだというか、相当むちゃがある内容だったのだけれど、今となってはそれが懐かしい。
 おもらししたのか汗をかいたのか、起きて「濡れちゃった」とつぶやくあたりなど、森繁翁ならではの演技満載のドラマでもあったし。

 それにしても、先日の三遊亭圓楽、南田洋子、浜田寅彦、さかのぼれば牟田悌三、渥美國泰、佐竹明夫、大木実、山城新伍、若杉弘、金田龍之介、中丸忠雄、忌野清志郎、加藤和彦、山田辰夫、川村カオリ…、と本当にこたえる。
by figarok492na | 2009-11-10 23:20 | 雑感
<< 小林信彦の「演じ切った舞台人」... 本当におめでとう(CLACLA日記) >>